青の追憶 59

眠りから覚めた時、辺りは薄暗く静まり返っていた。

今は……夜?それとも……。

ぼんやりとした頭でそんな事を考える。

しばらく横になっていると、窓側がうっすら明るくなるのを感じて、今は早朝だということが分かった。静かなのは早朝だからだろう。この時間はルースも休んでいるらしい。

しばらく目を閉じていたけど、再び眠りに落ちる気配もなかったので私は起き上がった。

少しフラフラするような気がする。水晶に血を注いだ後はいつもこんな感じだから、特に気にする事でもない。

側に用意してあった水を少し飲んでから、カーテンを開けた。

夜明け前の薄紫色の空が広がっている。太陽が昇ってくる東の空はうっすらとオレンジ色に輝き始めていた。静かに窓を開けて、そっとバルコニーへ出た。思いっきり空気を吸うと、朝独特の爽やかな空気が身体中に染み渡る。早起きは得意ではないけれど、早朝に起きた時、外の空気を身体に取り込むことが大好きだ。この景色を見られるのもあと……。

その時、隣の部屋の窓が開く音がした。

「サラ」

ルースがバルコニーへと出てきた。

「おはよう、ルース。起きるの早いね」

「窓が開く音ががかすかに聞こえたんだ。だからもしかしてと思って出てきた」

「起こしちゃった?ゴメンね」

「そこは謝るところじゃないだろ。いつも言ってるのになかなか直らないな」

少し困った笑顔。

「そっか、そうだったね。……ねぇ今日は教会に行った日から何日目?」

私はいつもと同じ質問をした。

「今日で4日目だな。よく眠ってた。体調は?」

「まぁまぁかな。ヨタハでは起きた直後に立ち上がるのはきつかったけど、今日はそうでもないから」

「そうか、なら良かった」

「うん。いつもありがとう」

ルースは頭をガシガシと触った後、照れながら少し微笑んだ。

朝焼けの光が私達を照らし、ルースの茶色の髪の毛がキラキラと輝いた。

私はその眩しさに目を細めて、失うわけにはいかない、と改めて思った。

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